白木久(京都/白杉酒造)

未開の地、日本海側の京都

京都のお酒というと伏見が有名ですが、未開の地ともいえる、日本海側は京丹後市の日本酒蔵です。
日本三景・天橋立から車で15分ほどの場所に蔵はある、東京からのアクセスはわりと難易度高めのエリアです。
白木久の酒銘は白杉からつけられている。杦(木へんに久)で(スギ)と読む事から。

オシャレでコンパクトな蔵

蔵の入口には売店とカフェが併設されており、建材や家具もこだわったオシャレな佇まい。※カフェは現在休業中だと思います。
蔵の内部は非常にコンパクトに造られており、見渡せば一通りの酒造りが見られる程。
蔵元杜氏の白杉悟氏と岸田氏の2人+αの少人数で酒造りは行われている。

地元米にこだわる

蔵のコダワリは地元米を使う事です。
そうなると、必然的に食用米を使用しなければならなくなってくるわけです。
以前は祝も使っていた気がしますが、現在は100%食用米で酒造りを行っている様です。
食用米を使う場合は麹がベタつき、捌けが悪いという難点があるものの、体力は使うので過程は大変だが、仕上がりとしては全く問題が無いとの事です。

白木久のコア・定番品

白木久酒造の最初のスマッシュヒットは白木久 純米 無濾過 生原酒でした。
こちらの商品は白木久のコアとなる定番品的な位置付けで、コシヒカリを使用、すっきりとしたマスカットの様なフルーティーが魅力的な商品です。また、ガラス栓のワインボトル仕様で、見た目にも新しく、注目を集めます。ちなみにワインボトルはフランスからパレットで輸入していたそうで、コストも非常に掛かる上、容量も750mlである事から、他の商品と比べて一見、割高感を感じてしまう場合もあるかもしれないという、かなりリスキーな事をされてました。(現在は国産瓶720mlサイズになり、その分、価格も下がっています。)

変化球が実は直球だった。

元々、石高が小さすぎる為、はじめから通年商品の安定供給を諦め、限定品で回すという手法をとっていました。定番的な位置づけの純米 生原酒も完売したら終了。という感じです。
地元米以外では、熊本県の森のくまさんを使用した商品をリリースし、白麹を使用した派生アイテムもリリース。更に、黒麹使用のBlackSwan、低アル黒麹のMirrorMirrorなど、変化球とも思えるアイテムを続々と投入してきます。

そして、30BYでは突然、定番的位置づけの商品であるはずの 純米、純吟、純米大吟醸に手を入れます。酒母の麹のみ黒麹にし、 BLACK LABEL(ブラックレーベル)としてリニューアルするという英断!
変化球と思われていた白・黒麹使用酒の投入は実は直球だった様です!

白、黒麹×飯米 の世界を確立しつつあります。

主に焼酎でつかわれる麹菌の出すクエン酸による殺菌力を活かし、飯米のピュアな魅力を引き出す。でも、酸が突出する事も無い。白杉酒造はそんな唯一の世界感と手法を確立しつつあります。

関西方面を中心に人気上昇中!東京でもジワジワ来ておりますよ!
要チェック!!
※記事は2019年6月頃のもの

白木久 商品一覧

 

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